あめっこいち
大館市大町 おおまちハチ公通り
最終更新:2024/1/29
冒頭のひとこと
祭事データ
- 祭日:2月12日〜13日
- 形態:小正月行事、イベント
天正16年(1588)から続くとされるーこの地方最大の民俗行事。
当時砂糖は希少なため農家の主婦は米でアメをつくり、餅につけて食べたのが発祥と伝わる。
市では実にさまざまな種類のアメが一山いくらで売られる。
⊞ 飴バリエーション
●枝アメ
餅を細い木の枝に付けて神棚などに供える『餅花』『繭玉』をヒントにして作られた。
様々な形の枝アメが作られたが、ミズキの枝にアメをつけて市に並べる光景が一般化した。
昭和20年代半ばに登場したとされる。
●市で売られるアメ
大通りの露店の他、地元スーパーでもグラム売りがなされる。
もしくは1玉10円くらい。
- イチゴ
- バナナ
- ブルーベリー
- ごま
- バター
- しょうゆ
- きなこ
- あんこ
- しょうが
- 甘酒
- アメ細工(少し高価)
・からみアメ
市で無料で配られる水あめ。
・アメ湯
アメを粉々に砕いてお湯に溶かし、佐藤と共に煮込む。
味はショウガ、酒かす、梅(少し高価)。
『旧正月12日にアメを食べないとウジ虫になる』
『この日アメを食べるとカゼをひかない健康な体になる』
といわれ、田代岳から白髭大神(しろひげのおおかみ)も飴を買いに来るので、この日は仙人達の帰りの足跡をかくすため吹雪になると伝えられる。
アメッ子・おこう
この白髭大神とおこうの由来にちなみ、祭り当日は伝説を再現した『白ひげ大神巡行』が行われる。
⊞ 飴っ子・おこうの伝説
『おこう』という心優しく働き者の村娘がいた。
おこうは飢饉で両親とも死に別れ、共に暮らしていた祖父も死に天涯孤独となったが
それでも村人たちのために働くおこうは皆に愛されていた。
ある日、村を山津波が襲った。
おこうは村人たちの制止を振り切って逃げ遅れた仔馬を助けようと津波に巻き込まれてしまう。
おこうが気がつくと五体無事におり、手には白い飴が握られていた。
おこうを助けたのは田代岳の白ひげ大神であり、白い飴は飴好きの白ひげ様が授けたものだった。
白い飴は薬飴で万病もたちどころに治る代物だった。
その時からおこうは病に苦しむ人々を救わんと薬飴を作る日々に没頭することになる。
それは人の辛苦を分かち合える娘の執念とも言えるだろうか。
夢枕に立った白ひげ様の助けをうけながら、おこうはとうとう薬飴を作り上げるのだった。
(参考:飴っ子おこう/佐藤吉彦・殿村進)
アクセス
- 駐車場:あり
- 案内板:あり
- トイレ:あり
関連リンク
- 谷地中
- 川井(繭玉をスケッチ)
- 繭玉
取材日:2016/2/12
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