かんとうまつり
秋田市山王 竿燈大通り
最終更新:2024/1/29
眠り流し、七夕行事の一種とされる。
昔の秋田市近辺では子供たちが笹竹に燈籠や短冊を下げて町や村を練り歩き最後に川を流す七夕行事があり、これが竿燈の始まりとも言われている。
豊作祈願とも関連して現在のような形になったのは、ろうそくが一般庶民にも使用されるようになった宝暦年間(江戸時代中期)頃とされる。
祭日中の昼竿燈は竿燈の技量を競う竿燈妙技会が開催される。
5つの技を5人で行う団体規定、団体自由、個人、囃子方の4部門からなる。
夕方になると、まつり会場への出発に向け一気に気運が高まる。
⊞ 竿燈技の種類
Ⅰ.流し
演者が次の差し手が竹を継ぎやすいように支える技。
Ⅱ.平手
基本技。竿燈を利き腕の手のひらに乗せて高々とかざし上げて見せる。
Ⅲ.額
竿を額で支え、首の根元が座った重量感あふれる技。観客を圧倒する見せ場を演出する。
Ⅳ.肩
竿燈を掲げやすく、最も覚えやすい技。軸足と竿燈を一直線にするのがポイント。
Ⅴ.腰
上級技。5つの基本技の中でもクライマックスに映える大技。
さらに熟練者は一本歯の下駄を履き、傘、扇子、米俵を担ぎながら演じる猛者もいる。
⊞ 竿燈の規格
Ⅰ.大若
重さ:約50kg
高さ:約18m
対象年齢:成人男性
提灯の数:46
Ⅱ.中若
重さ:約30kg
高さ:約9m
対象年齢:中学生
提灯の数:46
Ⅲ.小若
重さ:約15kg
高さ:約7m
対象年齢:小学校高学年
提灯の数:24
Ⅳ.幼若
重さ:約5kg
高さ:約5m
対象年齢:幼稚園‐小学校低学年
提灯の数:24
・ミニ竿燈
小さな子どもは向けの手作りの竿燈で遊びながら練習するもの。
⊞ 囃子言葉
ドッコイショー、ドッコイショ
ドッコイショッショ、ドッコイショ
ドッコイショー、ドッコイショ
ドッコイショッショ、ドッコイショ
オエタサー、オエタサ
根ッコツイタ、オエタサ
ドッコイ、ドッコイ、ドッコイショ
『オエタサ』は田んぼに植えた稲が生えてくる様子。
『根ッコツイタ』は根付いて成長していること、転じて竿燈は稲穂の暗喩。
◆秋田風俗問状答
江戸時代の「秋田風俗問状答」には眠り流しと記され、挿絵では現代とほぼ同じ様子で描かれている。
- 駐車場:あり(有料)
- 案内板:なし
- トイレ:なし(施設等?)
- 備考:会場内車両通行止め
- 鳥屋長秋旧宅跡(近隣)
- まんだら小路(近隣)
◆参考文献・施設
- 秋田竿燈まつり公式サイト
- 国立国会図書館デジタルコレクション
- 秋田民俗芸能伝承館
取材日:2018/08/06
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