かわらげじごく
湯沢市高松川原毛
最終更新:2024/1/27
川原毛地獄は古くから羽州の通融嶮(つうゆうけん)と呼ばれ、南部の恐山・越中の立山と共に日本三大霊山の一つであり、王朝時代から多くの修験者や参詣人が訪れ女人禁制の山であった。
白い山肌は噴出される酸性火山ガスの漂白作用による。有毒。
硫黄の結晶が確認され、硫黄の採掘は江戸時代から昭和中期まで続けられた。
ゆざわジオパーク指定。
⊞ 川原毛地獄変遷(説明板より)
- 大同2年(807):月窓和尚が霊通山前湯寺を建立。
- 夭長6年(829):慈覚大師が訪れ、法羅陀地蔵と自作の面を奉献。
- 明徳4年(1393):前湯寺は梅壇上人により三途川に移転。
- 元和9年(1623):硫黄の採掘開始
- 昭和41年(1966):閉山
地獄の名の通り、血の池地獄や針山地獄など136の地獄があり、極楽もある。
先では熱湯が噴出して湯の川となり、温泉跡もある。
⊞ 伝説
内容天然の打たせ湯・川原毛大湯滝
滝そのものが温泉であり、滝つぼや渓流は天然の露天風呂となる。 温泉は、滝より上流で湧き出ており途中で泥水と混ざり、夏の間はちょうど良い湯加減になって流れ落ちていく。
ゆざわジオパーク指定。
落差:約2m
温度:98℃
泉質:強酸性
入浴適期:7月上旬~9月中旬
泥湯温泉
真澄記:小安温泉試巧考(原文)
温湯(いでゆ)黒色にして気味からく、明礬(ミョウバン)ありて湧き出るならん。
南風吹て雨を催すときは湯甚だ温く、北風晴れわたるときはかならず寒(ぬる)し。
としとして変化あり。
この温泉は有馬にならび、その巧を試みし人、また諸国すぎやうの人のものがたりに脚気・頭痛・手足の筋引はり、また筋骨いたみ、あるは手あしのびがたきもの、あしいたみ、腰なやむ人、疝気をいやし、はらめる女、この湯にあたたまりて安産せしこと多しといへり。
- 駐車場:あり
- 案内板:あり
- トイレ:なし
- 備考:立入禁止区域あり
◆参考文献
- 菅江真澄全集第
- 菅江真澄遊覧記第5巻/菅江真澄 内田武志・宮本常一訳
- 国立国会図書館デジタルコレクション
- 真澄紀行/菅江真澄資料センター
- 各種説明板
取材日:2018/06/10
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