【ささら】
【祭事】
作々楽、佐々良などとも表記される。
3頭の獅子がお囃子に乗って舞う行事で、秋田県北では正月、県南では盆に行われる事が多い。
元来、村の家々を巡回する獅子舞に付く囃子『扁木(びんざさら)』という打楽器からの由来ではあるが、いつしか獅子舞そのものをササラと呼ぶようになった。
ちなみに扁木を使った雑芸の『ささらすり』は他県でもポピュラーな例祭行事である。
【芸能の内容】
雌獅子1頭、雄獅子2頭(雄獅子、中獅子)の3頭の獅子で構成される。地域によっては男獅子、女獅子、子獅子と称する。
小さな獅子頭を被り腰鼓を叩きながらアクロバティックに跳躍し、囃子には謡が入り、大太鼓や笛の囃子がついている。
雌獅子を中心に雄獅子同士が激しく争い、『オンジ』と呼ばれる道化役が仲裁に入って和解する、というユーモラスな筋書きである。
オンジは扁木を持ち七福神の福禄寿のような姿をしており、カツキリコ(カッキリ)、ジヤツチヤカ(ザッザカ)とかオーセー、オオジなどとも呼ばれる。
ささらは獅子舞の一種であるが、それに付随して棒術、奴踊りなど多彩な芸能が複合している。
仙北地方ではささらが移動する『ナデワタリ』の行列にはオンジが唐団扇を持って廻ることや、毛槍、はさみ箱などがつけられた豪華な仕立てがみられる。
秘伝の巻物を有している場合が多く、近世初期に佐竹氏移封に伴って道中の慰めに踊ったものが伝わったとする伝承も多い。
- 金沢ささら舞
- 関口ささら
- あ
◆参考文献
- 秋田ふるさと村 展示
- 資料写真 秋田の民俗/無明舎出版
- 各種説明板
最終更新:2024/09/07
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