
たちいわ
八峰町八森ノケソリ
最終更新:2025/01/05

- 来訪:享和元年(1801)11月
- 年齢:48歳
- 書名:雪の道奥雪の出羽路
- 形式:日記、図絵
【11月5日】
浦伝いに歩くと、仰ぎ見るに立岩という越の国(出羽南部)の根矢の鉾楯に似る岩があった。
小入川の捕鯨に来る、山陰白貴鎔なる所(八森鉱山)を記録する。《雪の道奥雪の出羽路》
浦伝いに歩くと、仰ぎ見るに立岩という越の国(出羽南部)の根矢の鉾楯に似る岩があった。
小入川の捕鯨に来る、山陰白貴鎔なる所(八森鉱山)を記録する。
昔、笛が上手な若者がいて笛吹きに夢中になっていた。
夢中のあまり若者は自分に思いをよせている乙女がいることに気づかなかった。
乙女は悲しみ、 海に身を投じてしまう。
それに気付いた若者は、あの世に旅立った乙女を想い毎日笛を吹き続けてるうちに
とうとう立岩になったということだ。

やはら浦伝ひするに、
岸波高く沓をぬらしぬ。ふりあふぎ見る立岩とていや高く、越の国の根矢の鉾楯に似るあり。
小入川の捕鯨に来る、此山陰に白貴鎔てふ処ありしなど語る。
『雪の道奥雪の出羽路』
二〇一〇(平成二十二)年十一月
八峰町教育委員会
平成22年(2010)に八峰町教育委員会が建立した八峰町独自の標識板が近くに立つ。

ある嵐の夜、小入川に住む人が自宅の窓から海の方角を見たら、沖合から光の玉が飛んできて岸辺に落ちた。
翌朝、光の玉が落ちたと思われる場所に出向いたら、今まで 無かった大岩が転がっていた。
この年からニシンの大漁が続いたので、人々はこの岩を「オムカイ岩」として祀ったと言い伝えられている。
2つの岩は、いずれも日本海が形成されたころ、活発な海底火山によって出来たもの。
いずれも八峰白神ジオパーク指定。

《立岩伝説》
昔、笛が上手な若者がいて笛吹きに夢中になっていました。若者は自分に思いをよせている乙女がいることに気づきませんでした。
乙女は悲しみ、海に身を投じてしまいました。それに気付いた若者は、あの世に旅立った乙女を想い毎日笛を吹き続けてるうちに、とうとう立岩になってしまいました。

- 駐車場:なし
- 説明板:あり(菅江真澄の道、ジオパーク説明板)
- 備考:道路は狭い。脇見運転しないよう注意。
- 笛滝(笛吹きにまつわる伝説)
◆参考文献
取材日:2017/06/06
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