山市(狐たて)


山市(狐たて)

【やまいち(きつねたて)】

【現象】

菅江真澄≪氷魚のむらきみ≫ 真澄遊覧記40冊より
菅江真澄≪氷魚のむらきみ≫ 真澄遊覧記40冊より

 

 蜃気楼のこと。

氷の八郎潟を眺めていると、今戸の浦から三倉鼻にかけてまでビッシリと人の行列が並んでいるように見えた。また別の日には竜がわだかまり、牛馬が臥しているようにも見えた。まもなくそれはみな消え去ったが、これは菌盛(こえもり)といって、雪の田面に雪舟で土芥や堆肥などを運んで並んだものを錯視したのだという。

 

 菅江真澄は蜃気楼に殊更興味を持っており、先年に松前藩や南部藩でみた蜃気楼も記録に残している。

 


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◆参考文献


最終更新:2024/10/20